CCS特集・コンビケム関連

帝人システムテクノロジー

　1999.03.20−帝人システムテクノロジー（TST）は、米MSIの材料開発CCS「CERIUS2」の販売の一方で、製薬会社向けのソリューションの強化に力を注いでいる。コンビケム／HTSへの対応を含む分子設計・創薬支援システム「Chem-X」、薬物吸収予測ソフト「GastroPLUS」、スペクトル統合データベース「SpecInfo」、有機・生体分子向けモデリングシステム「MacroModel」、分子軌道法ソフト「JAGUAR」など多彩な製品群を持っており、今後は一段とソリューション志向のビジネス展開を図っていく。

　最近とくに評価が高いのが米シミュレーションズプラスやスウェーデン・ユーメトリの製品。前社のGastroPLUSは、新薬開発の非臨床段階における薬物動態試験に役立てることができ、候補化合物を効率よくふるいにかけて開発をスピードアップするだけでなく、ムダな動物実験を減らすなどの効果をもたらすシステム。実際には、探索研究時の分子設計の段階で仮想実験に使われるケースも多い。

　この3月末には、新製品の「QMPR Plus」も発売される。構造式から体内における薬物の拡散係数や膜透過係数といった物性値を予測するもので、他にはない機能なため関心を集めそうだ。

　一方のユーメトリ製品は、「MODDE」と「SIMCA-P」の2種類がある。MODDEは効率よく多くの情報を得るために、どのような実験を計画するべきかを探るためのツールで、SIMCA-Pは大量の時系列データを多変量モデリングにより解析するソフト。SpecInfoなどと組み合わせたソリューションを提案している。