日本MDLがLitLinkを発売

反応DBから関連文献へのリンクを提供

 1999.04.13−日本MDLインフォメーションシステムズは、化学反応のデータベース(DB)からインターネット経由で関連する文献情報の本文にアクセスできるようにするソフトウエア「LitLink/スタンダードサーバー」(商品名)を発売した。通常の反応DBには構造式や反応式、反応条件などのデータのほかに参考文献の名前が出ているが、その文献を調べるためにはあらためて図書室などに出向く必要があった。このソフトを利用すると、検索画面からそのまま文献の本文にアクセスできるので、研究の思考が妨げられることがない。ソフト価格は300万円からで、総代理店のCTCラボラトリーシステムズを通して販売する。

 「LitLink/スタンダードサーバー」は、反応DB内の参考文献の雑誌名、年号、号数などのデータをもとにして、その情報を提供しているインターネット上のサイトへ自動的に接続する環境を提供するもの。MDLの総合化学情報DB管理システム「ISIS」用のクライアントソフトまたはウェブブラウザー、あるいはバイルシュタインのDB管理システム「クロスファイヤー」からボタン一つで利用することができる。

 現在、MDLの親会社である科学出版社エルゼビアサイエンスの「サイエンスダイレクト」、関連の「ケムウェブ・ドット・コム」、米化学会(ACS)系の「ACSパブリケーション」といった学術論文提供サイトをサポートしている。ただし、実際に文献の中身をみるにはそれぞれのサイトと別途利用契約を結ぶ必要がある。

 またMDLでは、接続先などをユーザーが自由にカスタマイズできる「LitLink/プロサーバー」も販売する。社内の研究論文や研究報告書などのテキスト/HTML/PDFデータとのリンクを作成しておき、DB検索に合わせて表示させるなど、イントラネット環境での利用法も可能になる。