R&D支援システム特集:CTCラボラトリーシステムズ

データウェアハウス技術を核にソリューションビジネス展開

 2001.03.23−CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)は、バイオインフォマティクスからケムインフォマティクスまで幅広い情報技術(IT)を駆使して、創薬研究および新薬開発を総合的にサポートしている。とくに最近では、短期間で有望なリード化合物をみつけ出すために大量の情報を活用するデータウェアハウス(DWH)技術が注目されており、同社でもすでにカスタム開発で4件のプロジェクトを手がけた。今年の半ばには創薬DWHの専門パッケージソフトも登場する予定であり、さらに提案活動に拍車をかけることにしている。

 同社は、新薬の研究開発にかかわるコンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)、試薬管理や化学情報管理、文献検索、さらには代謝/毒性データベースとその予測まで、欧米の代表的なソフトウエアを幅広くそろえている。また、異なるベンダー間のシステム統合や、パッケージが存在しない分野でのオリジナルソフト開発など、さまざまなユーザーニーズに応えてきている。このように、複数のソフトを組み合わせたソリューションセールスが同社のもっとも得意とするところである。

 なかでも、最近注目されているのがDWHに関するソリューションだという。共通のデータベースによるシステム間の統合が進むと、研究の過程で化学または生物学的な大量のデータが蓄積されることになるが、それを有効活用するのがDWHの役割。すでにオラクルを利用したカスタム開発を進め、コンサルティングも含めた形でシステム構築を行ってきている。ちょうど、今年の第2・四半期には生物学情報管理ベンダーの英IDビジネスソリューションズ社(IDBS)からDWH製品がリリースされる予定であり、今年後半にはさらに実績が拡大すると期待される。

 また、英ラーサ社の毒性予測システム「DEREK」も人気。通常は前臨床段階で毒性試験を行うが、あらかじめ毒性を予測することにより、研究の早い段階で候補化合物のふるい分けができるというメリットがある。