2002年春季CCS特集:コンパックコンピュータ

強力な計算機環境を提供、ソフト・サービス含めた総合支援にも力

 2002.06.20−コンパックコンピュータは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の観点から高性能なハードウエアを提供するだけでなく、国内にバイオインフォマティクスや分子モデリングの専門サポート部隊を持ち、ソフトウエアやサービスの側面でもユーザーの研究開発環境の高度化を支援している。

 ハードウエア面で注目されるのは、スーパーコンピューターならびにPCクラスターの領域である。今年、たん白質立体構造予測の世界的コンペティション「CASP5」が開催されたが、それを支えた拠点の1つがピッツバーグスーパーコンピューティングセンター(PSC)で、そこで3,000プロセッサー/6テラFLOPSのスパコンSCシリーズが活躍したという。

 同社は、低価格高性能で需要が高まっているPCクラスターに関しても先進的な取り組みを行ってきた。BLASTなどの処理では、インテルのIAサーバーでも十分な性能を発揮できる場合も多く、同社としても積極的なサポートを行っている。実際にユーザーが多く経験も豊富なため、アプリケーションレベルまで十分なサポートが行えることが同社の強みとなっている。

 今後はグリッドコンピューティングの応用展開にも力を入れていく。

 一方、ソフトウエア面では国内で独自にツールの開発も行っている。大量ゲノムデータの検索エンジン「バイオサーチャー」、BLASTを簡単に利用するための「バイオファインダー」を提供中。加えて、新たにBLASTの前処理を完全自動化する「バイオコレクター」も製品化した。

 さらに、SIビジネスのための武器として米サーモエレクトロン社と提携した。オラクルやライオンと連携して研究所統合システム(LIMS)を実現することができる。