2005年春季CCS特集:ダイキン工業

大学・官公庁市場で存在感、ハードやインフラ提供で強み

 2005.06.27−ダイキン工業は、大学・官公庁市場を中心にCCS事業を展開。アクセルリス製品の教育向けでの導入などで存在感を示している。

 アクセルリスのライフサイエンス系統合CCS「ディスカバリースタジオ」は、もともとUNIX版のInsight2として高い実績が評価されていたが、教育用には売れなかった。ところが、プラットホームがWindowsに変わったことで一気に敷居が下がり、導入が加速しはじめたのが現状。

 同社では、計算の専門家以外の人たちが使うようになったため、今後は技術自体の啓もうやていねいな提案活動に力を入れるなど、内部のマーケティング組織を強化していく考え。初めて使う人に向けた情報提供や資料づくりを心がける。

 一方、材料系の「マテリアルスタジオ」は専門家の利用がほとんどだが、同社独自のジョブキューイングシステム「コンピューターケミストリーファーム」などハードやインフラに強いところが評価され、順調に実績を重ねている。同ファームは多数のコンピューターが接続されたネットワーク環境を簡単に有効活用できるため、アクセルリスが直販する民間ユーザー向けにもこれをセットにして提供するケースがあるという。

 そのほか、医薬分子設計研究所が開発した創薬研究の情報戦略プラットホーム「KeyMolnet」を販売しているが、これも注目度が高い。大学などの図書館やセンターに導入実績がある。