2005年春季CCS特集:Elsevier MDL

ソリューション志向に転換、3部門で製品開発に拍車

 2005.06.27−Elsevier MDL(エルゼビアMDL)は、テクノロジーベンダーからソリューションプロバイダーへと転身した。開発とマーケティング部門を大きく3つに再編し、今後の製品開発にさらに拍車をかける。

 具体的には、ユーザーが導入してすぐに使えるソリューション製品を実現するアプリケーショングループ、システムのプラットホームになる基盤製品群を継続強化していくフレームワークグループ、データベース(DB)コンテンツ製品の拡充を図るコンテンツグループ−を組織した。

 アプリケーションで注目されるのは年末にリリース予定の「MDLノートブック1.0」。3層アーキテクチャー対応の最新プラットホーム製品「Isentris」をベースにしており、欧米の大手ユーザーと共同開発中。電子ノートブック市場を急拡大させるような野心的な製品になるという。また、試薬管理の「MDLロジスティクス」では、日本の法令などにも準拠したかたちでの日本語版を準備しており、これも年末には発売できるとしている。

 一方、コンテンツ製品では、最新版「ディスカバリーゲート2.0」への期待が大きい。これは、MDLの広範なDB製品群とエルゼビアの豊富な学術文献情報にウェブ経由でアクセスできるサービスで、今回は化合物特許情報が追加されているほか、間もなく薬物安全性情報も利用できるようにする予定。世界で300社の契約実績があり、国内でもすでに20社ほどが利用中である。