NECとインフォコムがプロテオーム研究支援システムで提携

統合ソリューションを相互に販売、データ管理からデータ解析まで一貫

 2005.05.18−NECとインフォコムは17日、プロテオーム研究支援システムでそれぞれのソリューションを連携させ、相互に製品を販売し合うことで合意したと発表した。具体的には、NECの「BIOPRISM」とインフォコムが販売権を持つ加バイオインフォマティクスソリューションズ(BSI)の「PEAKS」を組み合わせたもの。プロテオーム研究の幅広い領域を包括的にサポートできるようになる。今回の提携を通し、NECでは年間数千万−1億数千万円の販売を見込んでいる。

 NECが開発したBIOPRISMは、プロテオーム研究のLIMS(研究所統合情報管理システム)で、サンプル組織やその由来情報、実験の手順や条件、装置から得られるデータ、解析結果など、研究室で扱われる多岐にわたる情報を、サンプル管理情報データベース(DB)、プレート情報DB、実験条件DB、画像情報DB、同定結果DB−といったかたちで効率的に統合管理することができる。

 一方のインフォコムのPEAKSは、質量分析計のスペクトルデータをもとにターゲットたん白質のアミノ酸配列を推定したり、独自DBに照らし合わせてそのたん白質を効率良く同定したりする機能を備えている。翻訳後修飾も同定することが可能。アミノ酸配列の推定は、MS/MSから得られたイオンの質量をもとに計算する“デ・ノボ・シーケンシング”をワンクリックで操作することができるため、DBが整っていない未知のたん白質でも解析できることが特徴となる。

 この両製品を組み合わせることで、プロテオーム研究にともなうデータ解析とデータ管理を一貫して行うことが可能になるという。