九工大の皿井教授とATIがバイオインフォ振興で非営利組織

アジアの研究者・教育者と組織的交流、5月にバーチャルワークショップ開催

 2006.04.25−九州工業大学の皿井明倫教授とアドバンスドテクノロジーインスティテュート(ATI、窪田綏社長)が、アジア地域のバイオインフォマティクス研究と教育を促進する目的で非営利組織「アジアバイオインフォマティクスリサーチ&エデュケーションネットワーク」(ABREN)を立ち上げた。5月にインターネットを利用したeラーニング方式で「第1回バーチャルバイオインフォマティクスワークショップ」を開催する。時間的・空間的、さらには費用的な側面からも効率的な試みとして注目される。

 皿井教授とATIは、バイオインフォ関連のデータベースや解析ツールを公開している「BioInfo Bank」(http://gibk26.bse.kyutech.ac.jp/jouhou/jouhoubank.html)の運営でかねてから協力関係にある。今回共同で立ち上げたABRENは、研究者・教育者同士の組織的な国際交流を促進することにより、アジアにおけるバイオインフォの研究と教育の効率を改善することを目的とし、中国、インド、ロシア、台湾、シンガポール、マレーシアの大学などがメンバーになっている。

 また、優れた研究者を養成することも主要なターゲットで、eラーニングなどの教育資源の共有化を進めることにしており、実際に皿井教授らの講義のビデオファイルなども公開(http://gibk26.bse.kyutech.ac.jp/jouhou/abn/elearn.html)されている。

 それに加え、今回新たにトレーニングワークショップを開催することにしたもの。とくに、講師や参加者が一堂に集まらなければならないという制限を回避し、インターネット上で行われることが特徴。講師陣は、内外の一流の研究者が務めており、基本レベルから最先端の話題まで(http://gibk26.bse.kyutech.ac.jp/jouhou/abn/calendar.html)幅広い知識が得られる。ストリーミング映像を視聴するかたちでの学習になるが、講師への質問は自由に行える。使用言語は英語となる。

 聴講は無料だが参加登録を行う必要がある。すでに250人以上の登録があるというが、4月末まで申し込みを受け付ける。詳細は、http://www.abren-workshop.org/ まで。