2007年春CCS特集:菱化システム

MOEを核にソリューション展開、計算から情報系まで多彩な製品

 2007.06.28−菱化システムは、CCS事業の多角的展開を推進。生命科学および材料科学分野の研究支援システムとして、計算系から情報系まで幅広い製品群をそろえている。

 主力製品は、加CCGの統合CCS製品であるMOEで、新機能を独自に追加したり、外部ソフトと柔軟に連携したりできる特徴を生かし、名実ともに中枢の位置を占めている。MOEを核にしてさまざまなソフトを組み合わせ、ソリューション展開を図るのが同社のCCS事業の基本的なスタイルとなっている。7月24日には発売10周年を記念して初の国内ユーザー会「MOEフォーラム」を開催する予定だ。

 ただ、MOEだけに依存しているのではなく、ここに来て多彩な製品群が育ってきたことも特筆される。

 例えば、米リアクションデザインの化学反応動力学ソフトCHEMKINが軌道に乗ってきているほか、統計解析ソフトのパーテック製品はアフィメトリックスのジーンチップ解析用で動きが出てきた。さらに、小回りの利く化合物情報管理でデイライト製品が、試薬管理などのアプリケーションで米ケムイノベーションのCBISの実績があがりはじめている。生物系実験における手軽な情報管理ツールである仏アジャイルバイオのLabコレクターも大学などで普及が先行しているという。

 これらに加えて、6月から新たに独BioSolveITと代理店契約を結んだ。ドッキング解析ツールFlexXの開発元として有名なベンダーだが、同社では分子重ね合わせのFlexS、類似構造検索のFTreesなどのリガンドベース創薬支援ツールの提供に力を入れたいとしている。