2007年秋CCS特集:トムソンサイエンティフィック

製薬企業向け統合情報サービス、臨床試験関連コンテンツ拡充

 2007.11.26−トムソンサイエンティフィックは、製薬・バイオ企業が必要とする幅広い領域の専門的な情報を包括的に提供する「Thomson Pharma」に一段と磨きをかけている。今年も3月、7月、9月、そして12月と定期的に更新を実施しており、コンテンツが大幅に拡充された。基本的にインターネットを介した情報サービスだが、柔軟なコンフィギュレーションやカスタマイズが可能となっており、顧客企業および利用者層の関心や業務フローに即したかたちで、意思決定に役立つ情報の提示が可能。

 Thomson Pharmaは情報量の豊かさが特徴であり、2万6,000件以上の医薬品情報をはじめ、特許情報、学術・文献情報、ターゲットたん白質情報、化合物情報、ゲノム配列情報、製薬・バイオ企業の商業・財務データなどを収録している。

 これらを医薬品、知的財産、学術文献、企業、化学、ターゲットといった各種の“レポート”としての鋭い切り口で自在に検索することができる。例えば、ターゲットたん白質に着目して、作用機序ごとにどの企業がどれだけのプロジェクトをどの段階まで進めているかなど、世界の情勢をひと目で把握することが可能。

 最近では、臨床試験のプロトコルとアウトカムレポート、企業間のライセンシングなどのディールレポートの3つの“レポート”が追加された。とくに、対象疾患やエンドポイントなどで臨床試験の情報を検索したり、取り引きの契約ステータスや契約金額でライセンシング情報を検索することもできる。来年に向けても、新しいレポートが順次増えていくという。

 また、同社は今年9月にスペインの医療・医学・創薬情報プロバイダーであるプロウスサイエンスを買収した。国内でも統合創薬情報サービス「Integrity」でよく知られているが、これは引き続き提供される。やはり豊富なコンテンツを誇るが、今後はThomson Pharmaとの相互補完的な面も注目される。