2008年春CCS特集:トムソン・ロイター

合併で統合情報サービス強化、バイオマーカー情報提供も

 2008.06.25−トムソン・ロイターは、昨年9月にスペインのプロウスサイエンスを買収し、製薬業向けの統合情報サービスを大幅に強化した。グループ全体として、サイエンティフィック分野にますます力を入れる方針で、旧トムソンの「ThomsonPharma」と旧プロウスの「Integrity」の両サービスを継続的に発展させるとともに、両社のノウハウを合体させた新サービス「バイオマーカーセンター」の提供も開始している。

 ThomsonPharmaとIntegrityは、医薬品情報、特許情報、学術文献情報、さらに市場や経営に関係する情報まで、製薬企業の幅広いニーズにマッチする包括的な情報サービス。どちらかというと、ThomsonPharmaはビジネス寄り、Integrityはサイエンス寄りの利用者が多い。今後はそうした性格の違いをいっそう明確にしていく予定だという。

 両サービスとも、1年に数度のバージョンアップが行われる。例えば最近では、ThomsonPharmaは視覚的なデータ分析機能の強化、Integrityは物性予測機能の追加や毒性情報の強化などが予定されている。今後も機能を拡張しつつ、スタンダードなサービスへと育て上げていく。

 一方、6月から新たにスタートしたバイオマーカーセンターは、6分野/500以上のバイオマーカー情報を集約したもの。リファレンス付きの厳選された情報のみを収録しており、欧米での先行評価において、データの質が高いことから良い反響を得たという。 Integrityのオプションサービスとして利用できるほか、クローズドでのサービス提供、インハウス向けのデータ提供にも応じていく。7月の国際バイオEXPOにて広くお披露目する。