化学情報協会が米国特許に基づく配列データベース「USGENE」

インハウス版を販売、公開・登録特許を網羅

 2009.12.09−化学情報協会は、このほど米シーケンスベース社(マーチン・ゴフマン社長兼CEO)と代理店契約を結び、米国特許に基づくたん白質・核酸の配列情報を収録したデータベース「USGENE」のインハウス版の販売を開始した。1981年以降の米国特許商標庁(USPTO)の公開特許と登録特許の両方をカバーしており、完全にもれのない特許検索が可能。社内に導入して使うインハウス版であるため、機密性保持の面でもメリットがある。

 化学情報協会は、米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)と独FIZカールスルーエが運営するオンライン検索サービス「STN」を通して「USGENE」のコンテンツをすでに提供してきている。

 ただ、今回のインハウス版と比べると、STNでは1配列が1レコードとして登録されているのに対し、USGENEインハウス版は1特許が1レコードとなって1つのファイルにまとめられているという違いがある。1つの特許には数百から数万の配列情報が記載されていることもある(なかには160万個の配列を載せた特許もあり、STNでもすべてカバーしきれないケースもあるという)ため、特許の単位ですべての配列をもれなく調べたい場合にはインハウス版が最適。また、公開特許だけでなく、登録特許まですべて収録していることも他のデータベースにはない特徴となっている。

 データベース自体はファイルの固まりとして提供されるため、ユーザーは社内の検索システムなどに組み込んで自由に利用することが可能。アップデートファイルは米国での特許公報発行後3日以内に入力され、週単位で更新される。なお、価格は個別見積もりとなる。