富士通が新アプリケーションフレームワーク「INTARFRM」を発表

クラウド時代の各種IT技術に対応、設計から保守までのライフサイクルを網羅

 2010.03.13−富士通は11日、クラウド時代の要請に対応した新しいアプリケーションフレームワーク「INTARFRM」(インターファーム)を開発し、4月1日から提供開始すると発表した。SaaSやクラウドコンピューティングなど、より早く効率的なシステム構築・保守を実現するための技術を取り入れるとともに、既存のIT資産を継続的に発展させ投資効果を高めるためのSOAやモダナイゼーションといった技術も自由に活用できるようにした。富士通グループ全体として今回のフレームワークを活用し、2010年度に5,000ライセンス、2011年度には累計1万5,000ライセンスへの普及を目指す。2012年度以降は海外も含めて飛躍を図ることにしている。

 INTARFRMは、アプリケーションの設計から開発、実行、保守までのライフサイクル全体をカバーするためのソフトウエアやドキュメントを統合したフレームワーク製品。現在提供中の「QuiQpro」、「eProad」、「EZDeveloper」、「Client J Framework」といったフレームワークをすべて継承し、統合・発展させたものとなる。

 とくに、設計情報のリポジトリーを核とした首尾一貫した手法により、設計から保守までのライフサイクル全体に対応。インターネットベースで時間や距離の束縛を越えた大規模開発・分散開発を可能とした。Java、Visual C#、Visual Basic、COBOLなどの開発言語、Web、RIA、スマートクライアントなどのアーキテクチャーも自由に選択できる。開発したアプリケーションは、オンプレミスとクラウドの両方の環境で稼働でき、他システムや各種サービスとの連携も容易。

 INTARFRMを採用する効果としては、アプリケーションの寿命が長期化するほか、最大で運用保守費用の5割削減、開発期間の半減、要員教育期間の半減−などがあげられるとしている。

 具体的な製品の提供としては、まずJavaおよびドットネット系の設計支援機能、開発支援機能、実行機能からリリースし、1年後に要件定義との連携機能、EJB対応の開発支援と実行機能、RIA対応などの機能を用意する。2011年度末には一通りの製品が出揃うという。