[アニメ:センチメンタルジャーニー個人的解説]

ゲームの主人公と12人の女の子たちとのタイムライン年表

*いままで文字だけだったのですが、やっと写真を加えることができました(2004年1月)。これを書いた当時はデジカメがなかったので紙焼きの写真しかなかったんです。でも、スキャナーという利器のおかげでようやく満足のいく形で公開できるようになりました。本文を最初に作成したのは1998年の初めころだったと思います。当時はセンチに夢中でした(^_^;)

いまから坪尻へ行きたい方への情報(2009年12月現在)

1.第3話 七瀬優 〜星降る夜の天使〜

 私が最も好きなエピソード。テレビ放映の第1話と第2話を見ていなかったので、この第3話を初めて見て、一気にこのシリーズに引き込まれてしまいました。 また、私をセンチの世界に引きずり込んでくれた罪深いエピソードでもあります(^_^;)

 この回の主人公である七瀬優は広島県広島市在住の高校二年生。県立朱之宮高校在学中です。旅が好きでちょっと協調性に欠けるタイプのようにみられます。ゲーム主人公の男の子との出会いは中学校1年生の7月から8月と設定されており、夏休みの間だけ心を通わせあった“幻の転校生”がその男の子です。優は最後に「広電で行きますから・・・」と言って琴音と別れますので、家は広島電鉄沿線のようです。

 この話は、周囲の人物が主人公の魅力を浮き彫りにしていくパターンで、三石琴乃演じる芹沢琴音のキャラクターがストーリーの核になっています。一貫して琴音の視点で物語が進みますので、優が非常にミステリアスなキャラクターのように感じられるのではないでしょうか。琴音のキャラクター造形が秀逸なので、優の魅力が引き立つわけです。さすがにうまい三石という感じですが、琴音という名前からもわかるように、もともと三石琴乃をイメージしてつくられたキャラのようです。

 さて、冒頭で優が訪れている「坪尻」は、四国の土讃線の小駅で徳島県にあります。優が住んでいる広島からは、まず岡山に出て、瀬戸大橋をわたって香川県の琴平を経由して、土讃線に乗り換えるという経路になります。在来線で約6時間、広島−岡山間を新幹線を使っても4時間弱の距離です。優は制服のままで訪れており、学校をサボって行くには遠すぎるような気もしますが、優はエスケープの常連という設定がありますので・・・。坪尻はおそらく画面通りの場所なのでしょう。人ごみなどが苦手そうな優ですから、ああいったひなびた所を旅するのが好きなのでしょう。

 琴音と出会ったのは新潟から大阪までの夜行列車の車中で、琴音のモノローグでは「急行きたぐに」となっていましたが、新大阪駅で降りた時の画面では「はくつる」でした。「はくつる」は東北本線の特急で上野−青森間を走っていますので、新大阪駅に停車しているのはおかしいので、これは制作者のミスかと思われます。

 「急行きたぐに」は琴音が述べているとおり22時16分新潟発の実在する列車で、劇中で酔っぱらいにからまれる直江津駅の発車時刻は午前0時20分です。酔っぱらいおやじは「長岡−直江津」の定期券を持っていましたが、この区間はちょうど一時間くらいの距離ですから、地方にしてはこのおやじはずいぶん遠くまで通勤しているようです。このあと、急行きたぐには、富山を午前2時4分に発、劇中で優が交流区間から直流区間に入ったと指摘する長浜駅を発車したのが午前5時12分、この辺りまで優と琴音は話し込んでいます。長浜を通過したあと、琴音は「もう寝る」と言いますが、終点大阪着は午前6時47分ですから、どっちみちほとんど寝る時間はないですね。劇中で車窓に見える虎姫駅は停車駅ではなく通過駅で、長浜の一つ手前の駅です。ちなみに長浜は米原の三つ手前です。米原から琵琶湖の東を回って大津、京都に至るというルートですね。

 優と琴音が宮島で見る流星群について少し説明しましょう。流星は、もともとは彗星から出るダストです。彗星の頭部や尾から放出されたダストは彗星の軌道に沿って次第に広がっていきますが、その軌道と地球軌道が交差していると、地球とダストの群が衝突することになります。ダストは地球をとりまく大気中に突入し、激しく熱せられてやがて発光し、地上から流星として見えるわけです。ダストの群は地球に対して平行に飛び込みますので、観測者には天空の一点から四方に放射するように見えます。優と琴音が見るペルセウス座から放射する流星群は、毎年8月中旬に現れるものです。優が言及した「スイフト−タットル彗星」は、1862年にイタリアのG・V・スキャパレリという人がペルセウス座流星群と同じ軌道をもっていることを確かめました。ちなみにその後、11月のしし座流星群と1965年のテンペル第1彗星、10月のりゅう座流星群とジャコビニ−ジンナー彗星など、流星群と彗星の関係が次々に明らかになり、現在ではこれらを流星群の母彗星と呼んでいるそうです。

* ついに行ってきました、坪尻へ。想像以上に強烈なところでした。深い渓谷の谷間にぽつんと存在する完全に隔絶された駅で、まわりには何もありません。アニメの画面よりもうっそうとした感じでして、一見すると廃駅のようでもあります。駅を出ると右と左に行けるのですが、どちらも山の中への獣道といった感じで、人気はまったくありませんでしたし、誰にも会うことはありませんでした。

(坪尻駅です。アニメの印象よりは寂れた感じですが、まあほとんど同じですね。感動です(^o^)
(駅舎というのでしょうか、待合室というのでしょうか、とにかく駅の中です。でもこれだけです(^_^;)。なんにもありませんが、きちんと掃除はされているようでした)
(坪尻駅に停車中の土讃線です。絵になりますね。ホームにちらっと見えるのは運転手さんです。こんなところでひとり降りた私はどう思われていたのでしょうか。意外と慣れっこだったかもしれません(^^)

 今回は、土讃線を琴平まで行き、そこから阿波池田行きのワンマン列車に乗り換えました。琴平から先はすべて無人駅になるようです。9:06発でしたが、乗っているのは私とおじいさんとおばあさんの3人だけです。坪尻到着は9:43です。坪尻駅は長いトンネルを抜けて、香川県から徳島県に入ったばかりの深い山の中にあり、待避線に駅があるといった感じで、まず駅を行き過ぎて一旦退避線に入り、そこからスイッチバックして駅舎に進入します。ワンマンなので運転手さんは、一旦停止した後、後部運転席に移り、逆進で駅に入り、また運転席をチェンジして発車していきました。

(電車が行ってしまったあとの駅です。右側の線路の奥方向からやってきて、スイッチバックで左側の線路に進入してきます)
(スイッチバックするところはこんな感じです)
(なんせ電車が来ないので大胆にもこんな写真を撮ってみました。気に入っている一枚なのですがいかがでしょう。奥に小さく見えているのが坪尻駅のホームです(^_^;)

(土讃線の電車の社内です。中は結構近代的です。でも本当に空いていました(^_^;))

 坪尻駅には、アニメの中であったようにノートが置いてありました。10冊になっていました。それをぱらぱら見ますと、坪尻駅というのは以前は鉄道マニアか釣マニア(近くにバス釣のできるスポットがあるようです)にしか知られていなかったようです。1998年夏ごろの2冊目くらいのノートを見ますと、軟派なアニメ/ゲームファンが坪尻を訪れることに対する批判やそれに対する反論/擁護論などが戦わされていました。でも、9冊目と10冊めはノートの表紙にも優の写真などが貼られていまして、すっかり市民権を得ているようにも感じられました(ノートは有志の人が持って来て置いていくようです)。まあ、同じようなことを考えるセンチファンの多さにびっくりしました。多くの人は宮島で星を見てから、この坪尻へ足を延ばしているようなんですね。坪尻で星を見たっていう人もいるんですが、その情熱に敬服します。

(置いてあったノートはこんな感じです。真ん中の白いところがよく見えないかも知れませんが、アニメの中で優が書いたのと同じものが再現されていました)
(こんなかわいい絵を書いている人もいましたよ。ここは四国ですし、真奈美ちゃん家からも近いですからね(^_^;)。ノートには真奈美のことを書いている人がかなりいました)

 帰りは13:59発までありませんので、4時間ほど滞在可能です。アニメでは、この駅から男子高校生が2人乗車してきますので、近辺に町か村があるはずです。私はまず右に行ってみることにしました。かなり狭い獣道のようなもので、あまり人の歩いた痕跡が感じられません。親指ほどの太さで、長さは30センチくらいあるミミズを避けながら20分ばかり登りますと、石垣で囲まれた植林されたらしい場所に出、道が二股になっています。左に進みましたが、倒木が多く、ほどなく前進を断念しました。二股に戻って今度は右のほうへ行きますと、10分ほどで舗装された林道に出ました。この林道を1キロばかり歩きましたが、どこにも行きつきそうになく、車もまったく通らないので、引き返しました。どうやら、渓谷の反対側の上の方には国道が通っているようで、トラックなどが行き来する音が聞こえますし、お店らしき建物も見えますので、今度は反対側を登ってみることにします。

(駅を出て右へ進む道はこんな感じです。ていうか、道になってません(^_^;)。これは本当に駅前で右を向いて撮った写真です。いきなりこんな感じになっています)
(そして、いきなりこうです(^_^;)。でも、いちおう橋ですからねえ。ここは道っていうことですよね(-_-;)
(石垣で囲まれた植林されたらしい場所とはこれのことです。かなり不安をかき立てられる状況です)
(反対側の山の斜面を見たところです。左側に青い橋になっているのが国道32号線です。大型トラックの交通量が結構ありました)

 坪尻駅に戻り、左の道を行きますと、線路を渡って、山の中へと…。線路を渡ったところにまっ暗な廃屋がありました。ノートの記述によると、98年ごろにはその廃屋の中に女子高生の制服が置いてあったことがあるとか・・・。気色が悪いと書いていた人がいました。また、ここの20メートルほど下には滝壷があり、ノートによるとそこに降りて、泳いだ人もいます。誰もいないので水着はいりません。どこからかはしごを降りると書かれていましたが、今回はちょっと発見できませんでした。

(駅を出て左に進むとこうなっています。いちおう踏切でしょうか。この奥が道なのですが、右へ行った時とたいして変わらない雰囲気ですね(~_~;)
(これが謎の廃屋です。いったいなんだったんでしょうか。写真はストロボの光がうまくまわっているのですが、実際にはまっ暗でほとんど何も見えません。滝壷に降りるには、この中をはしごを探して徘徊しろというのでしょうか(;´Д`) 。とても無理です)

 なにはともあれ、山を登ります。こちらも獣道と同じようなものなのですが、さっきの右側の道よりはましで、やはりこっちが正解(何の?)のようです。20分ぐらい(50−60メートルくらいの標高差)登りますと、国道に出ました。反対側の渓谷の上から見えた店のような建物に行ってみたところ、喫茶店でしたがもう廃業していました。しかたなく引き返すと、木々の切れ目から国道を反対方向に少し行ったところにドライブインが見えました。また、ちょこっとした集落もあります。この辺になるとかなり疲れ、のども渇いていましたので、ドライブインで休憩することにしました。この時点で12:00です。最初に私が登った渓谷の反対側をこちらからみると、さっき到達した当たりよりも、さらに一段上がると尾根の部分になり、数件の民家が点在していました。

(さっきの右の道を行った時と比べると、こっち側の道はかなりましでした。あくまでも「まし」ですが・・・(^_^;)
(国道から駅を見下ろしてみました。スイッチバックの様子がよくわかります。ただ、本当に谷間にぽつんという感じの駅でした。いまにして思うと、また行ってみたくなりますね(^_^;)

 帰りの電車はワンマンではなく、運転手と車掌さんが乗っていましたが、乗客は他には誰もいませんでした。帰りの上り電車は、順行で退避線に入り、駅につけていますので、発車時には逆進で本線に戻り、切り返して発進しました。ノートの鉄道マニアの方の記述を見ると、坪尻はスイッチバックの駅としてわりと有名なようですが、秘境の駅ということでは全国の中でも屈指の駅の一つになるということのようでした。ここへやってきて、自分の中でのランキングが変わったとか、これは全国でも2番目だ(1番は北海道の何とかいう駅だそうです)などと感想を述べる方もいらっしゃいました。せっかくですので、記念として、私もノートにちょっと書き込んできました。いやー、すごい駅でした。それにしても、優は何をしに行ったんだろうか? [2000.7.11]

*2007年12月に7年ぶりに再訪しました。写真レポートはこちらからご覧ください。

いまから坪尻へ行きたい方に:2009年12月現在のダイヤ

琴平−阿波池田
琴平  0920 1151 1415 1615 1746 1921 2015
坪尻  0952 1232 1453 1652 1835 1957 2050

阿波池田−琴平
阿波池田 0600 0643 0757 1037 1337 1740 1848
坪尻    0618 0703 0830 1053 1357 1758 1905
琴平    0651 0755 0858 1123 1432 1831 1937

*2009年12月現在のダイヤは上記の通りです。阿波池田方面行きは昼間の便が1本減りました。ただ、琴平方面に帰る昼間の便が2本増えましたので、かなり訪問しやすくなったと思います。その半面、琴平方面行きの最終便が早くなってしまいましたのでご注意ください。ひとつ阿波池田よりの隣駅「箸蔵」(ダイヤ上では箸蔵−坪尻の所要時間は6-8分間で、国道32号線沿いに移動できます)を利用することもできます。箸蔵発16:46に琴平方面行きがありますし、箸蔵駅ならば琴平方面行き最終は21:30になります。ただ、実際に国道32号線を少し歩いてみた感じだと、案外と交通量が多いですし、路肩も狭いですので注意してお歩きください。坪尻駅に泊まろうという勇者は、夕方から夜の時間帯で訪問してください。あの待合室にけっこう泊まれるらしいです・・・(^_^;)

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2.第5話 森井夏穂 〜友情の通天閣スペシャル〜

 森井夏穂は大阪市のミナミに住んでいます。私立笹峰女学園高等部に在学中。例の男の子との思い出は小学校5年生の11月から3月までと設定されています。陸上に青春をかけるスポ根少女です。通天閣に近いお好み焼き屋の娘ですが、店はおばあちゃんのもののようです。劇中に両親らしき人物がちらっと現れますが、いまは両親とは離れて暮らしているみたいです。

 今回のストーリーは、ちょっとほろっときてさわやかなラストという意味では、松竹新喜劇風の人情物語といった雰囲気ですね。

 劇中で夏穂と恭子の二人で京都まで「あいつ」の家を探しに行ったという思い出話がありますが、写真に写った二人の制服からすると中学生の時のようです。設定では5年生の終わりに大阪から引っ越した「あいつ」は京都に転校して第6話の主人公の綾崎若菜と出会うことになります。しかし、男の子は6年生の9月で京都を引っ越し、次に札幌で沢渡ほのか(第12話)と出会うことになりますので、この時に夏穂が本当に家をみつけることができたのかどうかは疑問があります。家の前での写真であり、男の子が写っていませんしね・・・。男の子が住んでいた家の前で撮った写真ということかもしれません。

 恭子が引っ越す岐阜の高山は、大阪から「急行たかやま」で5時間近いですから、簡単に再会できる距離ではないですね。

 主人公の女の子がその土地の言葉で話すのは、12人のなかでもこの夏穂と第7話のるりかの二人だけです。せっかく日本全国12の土地を舞台にしているのですから、それぞれの地方の雰囲気をもっと出してほしかったですね。夏穂とるりかの2作のできが良かっただけに、なおのことそう思われます。ラジオドラマのCDなどでは、夏穂もるりかも標準語になってしまうので、違和感が強いです。

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3.第7話 山本るりか 〜中部戦線異常あり!〜

 山本るりかは愛知県名古屋市在住、県立水塚高校在学中です。双子の兄である山本昌宏(ドラゴンズのエースである山本投手と同姓同名だが字が違う)がおり、兄の身代わりでコンビニのバイトに出かけたのが今回の物語の発端となっています。

 るりかはとくに特徴のない女の子だと思いますが、「うそをつかない子になりたいと思い続けて生きてきた」という彼女の思いと、例の男の子とのエピソードは非常に印象的で、鮮やかにクライマックスシーンに結び付いていきます。男の子との接点は小学校5年生の4月から10月となっています。

 るりかが今中香澄ちゃんと待ち合わせした「ナナちゃん人形」は名古屋駅の有名な待ち合わせポイントで、画面にもちらりと映りますが、長細い白い女の子のオブジェで、全長7メートルもあるそうです。デートに出かけたのは、名古屋港地区です。遊園地はシートレインランド、水族館は名古屋港水族館と呼ばれているものです。シートレインランド自体の入場は無料となっています。二人が最初に乗ったのは、高さ35メートルから垂直に落下するフリーフォール(料金800円)で、大観覧車は高度85メートル・一周約15分の中部地区最大級のものだそうです(料金600円)。二人がトイレに行こうとする時に背景に見えているタワーのようなものはフリーフォールの遠景です。また、香澄ちゃんが乗ってみたがった「しゃち丸君」は正式には遊覧船金鯱号と呼ばれ、名古屋港内を40分かけてクルージングします。料金は1,220円です。

 クライマックスの名古屋港水族館(入館料1,500円)は、画面でも分かるとおりドーム型が特徴的な建物で、同じ名古屋港内には南極観測船ふじが展示されていることから、日本近海から赤道地方、オセアニア、南極へと、海の生き物たちを巡る旅が楽しめるような展示になっています。今度、名古屋に行ったらぜひこの水族館に行って、あの大きなアンモナイトが本当にあるのかどうか確かめてみたいと思っています。実は、98年3月に名古屋大学を取材し、自費で一泊して翌日に名古屋城などを見物して帰ってきたのですが、その時にはるりかが行った場所がどこだかわからなかったんです。また出張の用件をつくらねば・・・。

(名古屋港の全景です。手前がふじ、左にポートブリッジ、丸いドームが水族館で、この写真を撮影した時点では水族館の第二期工事が行われています。右手奥がシートレインランド)

 あと、最後にるりかが香澄ちゃんからキスされたのは、水族館と名古屋ポートビルをつないでいるポートブリッジの上でした。

(ポートブリッジの上です。アーチがたいへん美しいです。写真では見えませんが、青いアーチ上にマジックで落書きしているバカがおりました(;´Д`) 。どこにでもそういうのはいるんですねえ)

 途中で、兄貴の昌宏がるりかからの携帯電話を受けたのは、同じ名古屋港の「タロとジロの像」(南極物語で有名ですよね)の前で、水族館側からポートブリッジを渡り切った対岸側にあります。昌宏の方も名古屋港で彼女とデートしていたものと思われますが、よく鉢合わせしなかったものですね。

(タロとジロの像です。とても目立ったところにあるはずなのですが、現地に行くとひっそり立っている感じがします)

 今中香澄を演じているのは、クレヨンしんちゃんから美少女まで幅広い芸域を持つ矢島晶子。センチは主役の声優陣が全員新人でアニメを演じたこともない人が多いので、ゲスト陣はどのエピソードもベテランで固めています。

* こないだ行ったら、水族館のアンモナイト、本当にありました。感激です。でも、あれは本物ではなくて、彫刻なのでした。確かに大きすぎるよね。 [1998.9.8]

(実際には入り口のところの壁の模様のようなものでして、アニメの中の場面のように劇的な感じではなかったのでちょっとがっかりなのですが、現実に存在したことにはやはり感激しました。写真は暗いから手ぶれしてますよ。この時にデジカメがあればもっときれいに撮れたはずなのですが・・・)
(水族館のチケット売り場です。アニメとはどこか違っているようにも思えます(^_^;)

 南極観測船ふじと名古屋港は何か関係があるのかと思っていましたが、先日来訪したときに取材したところによると、造船所は神奈川、出港地は東京・晴海とのことで、名古屋とは無関係でした。ふじが退役するときに、名所になるということで複数の自治体が獲得に乗り出し、最終的に名古屋が落札したという経緯があったようです。名古屋港地区の観光地としての再開発に合わせて目玉の一つとして導入されたようです。 [1999.3.2]

(ふじです。中には船内での生活を再現したマネキンなども置かれており、結構見ごたえがありました。私が行ったのは平日なので見に来ている人はほとんどおらず、学芸員だか売り子だかのおじさんもかなり手持ちぶさたそうでした(^_^;)

 しゃち丸君、乗りました! 名古屋ベイブリッジをくぐって戻って来るというコースです。空いてて快適だった。しゃち丸君は2階建てで、1階船室には私の他には老夫婦しかいませんでした。それだと寂しすぎるのですが、2階の方には何かの施設の子供たちが団体で乗ってきていて、デッキなど飛び回っていましたので、それなりに賑やかでした。 写真もゆっくり撮れたし、良かったです。 [1999.11.9]

(しゃち丸君です。きんきらきんできれいですよ。名古屋って感じですね(^_^;)
(しゃち丸君のくちびるから目玉にかけてのアップです(^_^;)。けっこう気に入っている一枚です)
(名古屋ベイブリッジです。このような橋は大き過ぎて写真だと絵になりにくいんですよね。逆にアップにした方がおもしろいと思ったのですがいかがでしょう。でも、これだとどこの橋だかわからなくなってしまいますね)

 シートレインランド、行きました! でも、フリーフォールはもうありませんでした。けっこう小さな施設でして、アトラクションは定期的に変わるみたいですね。ただ、観覧車はありましたし、アイスワールドもありました。トイレは形が変わっていました。アニメの中ではちょっと古めの感じだったので、つくり直したんだと思います。ずいぶんきれいで新しいトイレだったので。 [2000.3.7]

(トイレでーす。なぜ柵越しかといいますと、行った時間が早過ぎて、まだ開いてなかったんですよね(^_^;)。アニメと比べてみてください)

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4.第8話 星野明日香 〜Dreams will never die.〜

 星野明日香は神奈川県横浜市在住、私立清華女子高校在学中です。明日香のプロフィールは劇中で詳しく紹介されています。

 この話は、典型的な「マイ・フェア・レディ」パターンのストーリーで、いまどき女子高生の明日香が素敵なレディになるまでを描くものです。物語のパターンは第3話と同じで、周囲の人物によって主人公の魅力が強調されていくものです。実際に、明日香自身の心理や内面などはほとんど描写されず、視聴者は中年男の田崎竜也の視点から物語を眺めることになります。この手の話しは、我々くらいの年代にはたまらない感じがすると思うんですけど、どうでしょうか。ラストシーンもいいですよね。

 ところで、明日香が清華女子高を志望した理由の「制服が人気ゲームのキャラクターに似ていてかわいかったから」の「人気ゲーム」とはいわずと知れた「卒業」ですね。ただ、「バイト先の志望理由も同様」とありましたが、あのファミレスの制服は何のゲームなんでしょうねえ。見たことがあるような気もするんですが、私にはちょっとわかりませんでした。

 例の男の子とのエピソードは、劇中では簡単にしか描かれず、明日香の男の子への思いはよく理解できませんが、設定によると出会いは中学校2年生の8月から3月までとなっています。

 実は、明日香は男の子との思い出をつくりたいと思い、ある映画を二人だけで観に行く約束をしていたのでした。その映画を観た男女は恋人になれるという噂があるもので、いつもたくさんの友達たちを交えて例の男の子と出かけることが多かった明日香ですが、この時だけは“二人だけで”とすごく楽しみにしていたのです。しかし、その当日、明日香は熱を出してしまい、それでも何時間も遅れて映画館の前まで行ったのですが、そこに男の子はいませんでした。申し訳ないことをしたという後悔と、男の子への思いが明日香の心に消えない傷を残したのでした。ただ、明日香も知らないことでしたが、男の子の方もその当日に急に引っ越して行くことになってしまい、映画館には行けなかったのです。男の子も映画館の前でひとりぼっちで待っているはずの明日香のことを想像すると、とても心残りなのでした。

 さて、田崎が明日香をスカウトするシーンで、明日香は家を出て土手を海岸方面に向かって走り下りて来ますが、その左手にみなとみらい21のランドマークタワーとインターコンチネンタルホテルが見えています。また、田崎の背後には横浜ベイブリッジが見えます。そうした位置関係から、この場所は横浜市中区の山下町か元町近くかとも思われるのですが(夜明けのシーンはほど近い横浜球場ですしね)、明日香が田崎に渡した名刺では明日香の住所は横浜市神奈川区となっていました。そうなると、位置関係がおかしいと思うのですが・・・。地図を見る限り、神奈川区内からみなとみらいが海に向かって左手に見えるということはあり得ないと考えられるので、このへんは制作者のミスなのかもしれません。

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5.第11話 足達妙子 〜ほろにがトライアングル〜

 足達妙子は、青森県青森市在住、県立青垣高校に通っています。酒屋の娘でちゃきちゃきとした性格です。

 例の男の子とは小学校1年生から4年生の7月まで交流があったという設定です。しかも、妙子の家の2階に家族と下宿していたとなっています。12人の中で最も長い付き合いで、他の11人は短くて1−2ヶ月、長くても8−9ヶ月の接触ですから、妙ちゃんとはいわゆる「おさななじみ」であるといえるでしょう。劇中では妙ちゃんは佐々木哲郎と「夫婦」などと呼ばれる関係ですが、クラスメートの言葉からすると哲郎との付き合いは小学校5年生以降ということですから、例の男の子と別れた後ということになります。

 今回のエピソードは、勘違いの三角関係という昔の少女漫画によくあったようなパターンで、勘違いの深みにどんどんはまっていく妙ちゃんの描写が愉快です。ビジュアル的には、12人の中で最も地味な妙ちゃんですが、物語の中ではいい味を出していたと思います。今回のテレビを見て、妙ちゃんのファンになった人も多いのではないでしょうか。

 ラストで、3人が絡み合うのが青森の新名所、青森ベイエリアです。背景に見える大きなつり橋が青森ベイブリッジで、全長は約2キロメートル。青森駅をまたいで、巨大な三角形の建物「アスパム」(青森県物産プラザ:画面には映っていない)付近とを結んでいます。3人がいるのは、このベイブリッジとほぼ平行してかかっている歩行者専用の「ラブリッジ」と呼ばれる橋で、海面から約1メートルの高さしかないため、海の中を歩いているような気分になるものだそうです。劇中では見えませんが、ラストシーンの3人の背後あたりには元青函連絡船だった八甲田丸が観光用に係留されています。

 なお、友人の工藤千草を演じたのは中川亜紀子で、これからどんどん人気が出ると思われる若手の声優さんです。

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