2026年夏CCS特集:アフィニティサイエンス

創薬支援機能を大幅に強化、巨大空間からリード発見

 2026.06.23−アフィニティサイエンスは、計算科学をベースに薬物設計や材料設計を支援する国内外のソフトウエア製品を販売・サポートするとともに、受託研究やコンサルティングなどのサービス事業も強化している。

 同社は多くのソフトウエアを取り扱っているが、主力の1つであるオーストリアのインテ・リガンド社の新製品「LigandScout XT」が5月末にリリースされた。前バージョン4.5から3年ぶりのリリースで、医薬分子の作用機構を概念化した立体構造モデル(ファーマコフォア)を探索するだけでなく、包括的な創薬プラットフォームへと変化を遂げているという。数十億規模という広大な化合物ライブラリーから斬新なリード化合物を発見するため、標的タンパク質の柔軟性と、溶媒を考慮した相互作用マッピングという2つの重要な要素を確実にとらえることができる。とくに、次世代の3Dファーマコフォア技術を備え、AI(人工知能)主導の分子生成、高精度の分子動力学(MD)計算、超大規模バーチャルスクリーニングといった機能を統合している。

 今月には、この製品の新機能を活用し、大規模かつ高精度なスクリーニングを実行するための実践的なアプローチを解説するウェビナーも開催された。開発元から日本時間に合わせたスケジュールで実施され、多くの参加者を集めたようだ。多人数の研究グループでも効率的に利用できるライセンス形態となっており、今後の反響も期待される。

 また、伊アルバサイエンス製品群も好調。記述子計算を行う「alvaDesc」の実績が多いが、最近では構造活性相関(QSAR)/構造物性相関(QSPR)モデルを作成する「alvaModel」への関心が高まっている。未知化合物のアッセイデータを用いた精度の高いモデル構築が可能で、de novo(デ・ノボ)分子設計ツールとの連動により、QSAR/QSPRモデルによる予測値を満たす活性化合物の分子構造を数百単位で発生させることが容易である。同社では、開発元と共同で国内ユーザーの意向を調査し、優先開発項目に反映させる取り組みも行っている。解析機能はさらに充実していくということだ。

 オーストリアのヤサラバイオサイエンス製の分子モデリングソフト「YASARA」も人気があり、最近ではAI応用の構造予測・結合親和性予測プログラム「Boltz-2」を使ったドッキング解析が可能になっている。YASARAはバージョンアップも頻繁であり、同社ではオフィシャルブログを用いて解説記事をタイミングよく投稿するようにしている。


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