2011年夏CCS特集:IDビジネスソリューションズ

電子実験ノートで躍進、今夏日本法人設立へ

 2011.06.23−IDビジネスソリューションズ(IDBS)は、複雑で大量の研究データを管理・分析・モデル化するためのエンタープライズクラスのソリューションを提供している。古くはアッセイ情報管理システム「Activity Base」で名を知られたベンダーだが、近年は電子実験ノート市場で急成長しており、近々にもトップの地位をうかがう勢いだという。

 同社は英国に本社を置き、設立は1989年。収入の45%が海外からの売り上げで、今年の4月に英国王室から国際貿易の“エリザベス女王賞”を受賞している。

 その急成長の原動力は「E-Workbook スイート」。汎用的な多目的電子実験ノートで、エンタープライズクラスのデータ共有プラットホームとして柔軟な機能性を提供する。製薬会社だけでなく、化学や化粧品、食品、電子機器メーカーにまで採用が広がってきており、世界で150社近い導入実績がある。

 製品体系としては、生物研究者向けの「BioBook」、化学研究者向けの「ChemBook」を提供しており、バイオプロセス、バイオアナリティカルなどの専門ソリューションも用意されている。

 同社では、日本市場における事業をさらに拡大するため、今夏にも正式に日本法人を設立する考え。それと並行してパートナー戦略も強化し、長年の代理店であるCTCラボラトリーシステムズに加え、菱化システムとも新たに販売提携した。電子ノートの国内の実績としては、今年度末の時点で累計14社に達する予定。さらに、来年度25社、再来年度50社という強気の計画を立てている。


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