トムソン・ロイターが学術論文DBサービスを機能強化

「Web of Knowledge」最新バージョン5を提供開始、新機能搭載でパワフルに

 2011.04.09−トムソン・ロイターは、学術文献と引用情報を統合したオンラインサービス「Web of Knowledge」(ウェブ・オブ・ナレッジ)の新バージョンを提供開始した。最新のバージョン5は、学術文献の検索・発見・管理・分析を支援する機能が大幅に強化されており、研究者や図書館員にとってさらにパワフルな検索プラットホームになったという。

 「Web of Knowledge」は、同社が提供する自然科学・社会科学・芸術・人文学に関するさまざまな学術論文にアクセスするためのプラットホームで、約1万2,000のジャーナルに掲載されてきた100年以上にわたる研究と、11万以上の世界の学会議事録をカバーしている。書誌情報・引用情報に加えて化合物情報・反応情報も収録した「Web of Science」をはじめ、「Medline」や「INSPEC」など医学系・工学系・バイオ系などのさまざまなデータベースを搭載。バージョン5では、ライフサイエンス系データを包括する「BIOSIS Citation Index」と中国の論文情報「Chinese Science Citation Database」の引用索引データベースが加わり、さらに包括的・網羅的な引用情報の提供が可能になった。

 とくに、「Web of Science」では、研究者向けのコミュニティサイト「ResearcherID」(RID)との連携が実現。著者同定が向上するとともに、ダイレクトリンクによって研究者プロファイル情報や研究業績を簡単にみることができるようになった。

 また、検索結果一覧画面においてワンクリックで論文抄録が閲覧できるほか、検索結果のデータベースごとの絞り込みや複数データベースの検索結果を一括して保存することも可能。

 研究の影響やインパクトを評価するための分析ツールとしても利用できるが、自分で作成した検索集合をもとにした分析・引用レポートの作成も容易になっている。

 最新のバージョン5はすでに提供開始されているが、現行のバージョン4も今年末まで利用を続けることが可能。夏ごろからは接続時のデフォルト設定がバージョン5に切り替わるという。


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