2011冬CCS特集:日本ケミカルデータベース

研究段階で法規制チェック、専門データベース提供

 2011.12.07−日本ケミカルデータベース(JCDB)は、物質情報や法規制情報を中心としたケミカルデータを提供する専門ベンダー。環境問題に起因する化学物質管理や、化学品にかかわるコンプライアンスに関連したソリューション提供に力を入れている。

 とくにCCSとの関係においては、化学物質を扱ったり合成したりする研究段階で法規制化合物が含まれるかどうかをチェックしたいという要望が高まっていることに対応して、法規制化合物データベースの提供に力を入れる。

 具体的な製品としては、インターネット経由で利用できる「ezCRIC」がある。利用料金が年間3万5,000円と手ごろで、すでに国内で800社以上の導入実績がある。CAS番号や物質名で検索して、30種類の法規に該当するかを簡単に調べることができる。これまではMSDS(化学物質等安全データシート)作成の資料などに使われることが多かったが、研究時の法規制チェックにも活用することが可能。

 データ提供だけの要望にも応じているので、自社の電子実験ノートなどのシステムに組み込んで利用することもできる。とくに、データの精度には絶対の自信があり、当局の公開情報では総称で記載されているものでも、一つひとつ実際の物質名を展開し、CAS番号をつけている。例えば、法令では「ベリリウムもしくはベリリウム合金の地金もしくはくずもしくはベリリウム化合物またはこれらの半製品もしくは一次製品」として記述されている場合、データベース上ではホウ化ベリリウム、ケイ酸ベリリウム、炭酸ベリリウム、リン酸水素ベリリウム、テトラフルオロベリリウム、硫酸ベリリウム四水塩などとして物質名で登録されている。

 また、海外の法規制に関しては、米ケムアドバイザーと提携し、95ヵ国/3,300以上の法規に対応した「LOLIデータベース」を提供している。こちらもデスクトップ版、エンタープライズ版、オンライン版が用意されているが、やはりデータだけの提供も可能だ。

 同社ではこのほかに国内外のMSDS作成に対応したシステムの提供、受託事業でも実績が豊富。


ニュースファイルのトップに戻る