2012年夏CCS特集:コンフレックス

最新バージョンが今夏登場、結晶構造予測が可能に

 2012.06.27−コンフレックスは、自社製品の配座探索ソフト「CONFLEX」を中心とするCCSベンダーとして、初心者からエキスパートまで充実したサポートで計算化学の活用を支援。分子軌道法ソフト「Gaussian」(米ガウシアン)と分子動力学法ソフト「AMBER」(米カリフォルニア大学)の販売も行っており、CONFLEXと組み合わせた使い方でも実績が増えている。

 主力のCONFLEXは最新バージョン7が完成し、今夏からリリースが開始される。最大の機能強化は、結晶構造予測機能の搭載。現行バージョンにはX線やNMRの実験データを用いて結晶構造を最適化する機能があるが、最新版では粉末X線の回折パターンを直接予測することが可能。予測値と実測値を比較することなどにより、ソフトウエアの応用範囲が大きく広がる。

 また、従来はWindows版だけだったGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を刷新し、マック版とLinux版にも搭載したことも注目される。GaussianやGAMESSの入出力ファイルに対応しているため、ネットワーク経由のジョブ投入も簡単に行えるほか、CONFLEXとの連携性も向上した。

 一方、AMBERも4月にバージョン12が出たばかり。脂質に対応した新しい力場“Lipid 11”が搭載され、膜を対象にしたシミュレーションができるようになったほか、QM/MM解析でGaussianなどの外部量子化学プログラムと連携することも可能になった。GPU(グラフィックプロセッサー)対応機能も強化され、用途が広がったという。


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