PssSベンダーの米エンジンヤードが日本市場に進出

100%出資で日本法人設立、シングルテナント方式の高い信頼性

 2012.09.05−PaaS(サービスとしてのプラットホーム)ベンダーの米エンジンヤード(本社・カリフォルニア州、ジョン・ディロンCEO)は4日、100%出資で日本法人を設立し、本格的に日本市場でビジネスを開始したと発表した。ウェブアプリケーションの開発・展開・管理のためのプラットホームをクラウド上で提供するもので、すでに世界58ヵ国に数千社のユーザーがいるという。まずは、AmazonEC2をベースにしたセルフサービス型の「Engine Yard Cloud」を中心に紹介し、来年以降は国内のSIベンダーやデータセンター事業者と協業して大企業向けのプライベートクラウドへの事業展開も進める。2013年末までに200社の新規ユーザー獲得を目指す。

 同社は2006年の設立。PaaSベンダーとして急成長しており、2011年度の売り上げは2,800万ドルに達した。現在の顧客ベースは8割近くがアメリカだが、今年に入ってからアジアと欧州・中東地域が伸びてきており、今回の日本法人設立もアジア市場拡大策の一環に位置付けている。

 サービスは大きく2つに分かれている。「Engine Yard Cloud」は開発済みのアプリケーションをセルフサービス形式でデプロイするためのプラットホームサービスで、ウェブページを通してすぐに利用することができる。データセンターにはAmazonEC2を採用しており、1時間当たり9円/月額約6,480円からという料金で利用可能。もう1つの「Engine Yard Managed」はカスタマイズ可能なフルサービスで、大規模なスケーリング、特殊なハードウエア要件にも対応できる。アプリケーションの開発から運用までを専門的なサポートで支援するハイクラスのクラウドサービスとなっている。

 同社のサービスは、シングルテナント方式でプラットホーム環境を提供するため、クラウド上の障害に強く、アプリケーションのパフォーマンスも高い。とくに、信頼性や安定性を重視する国内ユーザーの要求にも十分に応えられるという。

 なお、設立した日本法人「株式会社Engine Yard」(ティモシー・ロメロ社長)は資本金が1,000万円、本社所在地は東京都中央区八重洲2-11-7、一新ビル8階。電話03-4520-5421、FAX03-6740-6932。3人のスタッフでスタートしている。

******

<関連リンク>:

Engine Yard (日本法人のトップページ)
http://www.engineyard.co.jp/

Engine Yard Cloud(製品紹介ページ)
http://www.engineyard.co.jp/products/cloud

Engine Yard Managed(製品紹介ページ)
http://www.engineyard.co.jp/products/managed


ニュースファイルのトップに戻る