CCS特集2013年冬:アクセルリス

材料設計支援で最新版発売、量子化学など高速化実現

 2013.12.05−アクセルリスは、このほど材料設計統合モデリングシステム「Materials Studio」(マテリアルスタジオ)の最新バージョン7.0を提供開始した。電池材料、ナノテクノロジー、触媒、ポリマー、製薬などさまざまな材料開発分野の研究課題を解決し、研究組織間の柔軟なコラボレーションを含めた高度な研究環境を実現している。

 マテリアルスタジオは、材料シミュレーションのための各種機能を搭載しているが、今回の最新版ではGUI(グラフィックユーザーインターフェース)が大幅に改善され、エキスパートにも初心者にも使いやすいシステムとなった。

 中枢の計算エンジンとしては、量子化学系で密度汎関数法プログラム「DMol3」の高速化が大きなポイント。とくにアルゴリズムの改良で並列処理効率が向上しており、原子数の多いモデルでも高速に計算できるようになった。同社では同じ16コアと32コアの環境で前バージョンとのベンチマークを行い、ゼオライトの構造最適化計算で144原子から576原子までの系で計算時間を比較した。その結果、計算精度はまったく同等で約4倍の計算速度の向上が確認できたという。

 さらに、密度汎関数法タイトバインディングプログラム「DFTB+」で非平衡グリーン関数法による電子輸送特性の計算が可能になったことも注目度が高い。

 また、古典力学系では、新しい力場「COMPASS II」が登場したことが注目される。実験値からの誤差が非常に小さいことが特徴で、正確な構造、配座、振動、密度、熱力学物性の予測が可能。硫黄を含む化合物やイオン性液体への対応がなされている。これは、リチウムイオン電池関係などイオン性の分子を対象にした計算へのニーズが増加していることに対応したもの。P3M Ewald法の採用で3,000原子以上の大きな系での解析が高速化された。

 そのほか、ウェブサイト(http://references.accelrys.com/)でマテリアルスタジオを引用した論文検索が利用できるのも便利だ。


ニュースファイルのトップに戻る