パシフィックビジネスコンサルティングが製薬業向けソリューション

PIC/S対応の欧州製品を発売へ、低廉な導入・運用コスト

 2014.01.15−パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)は14日、日本マイクロソフトとの協業により、製薬業向けERP(エンタープライズリソースプランニング)ソリューションを新たに提供開始すると発表した。「Microsoft Dynamics AX」(ダイナミクスAX)をベースに欧州で開発された製品で、国内でも対応が急がれている医薬規制の世界標準“PIC/S”(医薬品査察協定および薬品査察協同スキーム)に準拠していることが最大の特徴。PIC/S加盟国においてすでに多くの導入実績がある。開発元は伊ニューストラテジー社で、製品名は「AX for Pharma」。4月下旬から販売開始し、初年度5億円、2017年度に50億円の販売を見込む。

 PBCはマイクロソフトの基幹業務パッケージである「ダイナミクス」製品群を専門に手掛けるベンダーで、マイクロソフトのグローバルアワードを4年連続で受賞するなど、トップクラスの実績を築いている。

 今回の「AX for Pharma」は、「Dynamics AX」向けで製薬業を対象にした唯一の認定ソリューションであり、欧州および北米・南米で事業展開されてきていた。PIC/SのGMPならびに最新のGAMP5に調和したかたちで、品質管理をはじめとした幅広い業務の遂行を支援できる。PBCとして、PIC/S GMPのCSV(コンピューター化システムバリデーション)要件に対応できるように準備を進めているという。

 「Dynamics AX」は、マイクロソフトが提供する標準機能のコア部分と、パートナーが提供する業種別ソリューションなどのアドオン部分、さらにユーザー固有のカスタマイズ部分がレイヤー構造となっており、開発や保守が容易なことが特徴。このため、カスタマイズ部分も少なくなり、構築期間や導入コストも低く抑えられる。

 「AX for Pharma」の場合は、ほとんどカスタマイズなしで導入でき、競合他社ERP製品と比べて3分の1から5分の1のライセンスおよび運用コストで済むという。実際のライセンス価格は、ベースの「Dynamics AX」を含めて40ユーザーの場合で約1,000万円。GxPガイドラインに準拠したベーシックモジュール、製薬業向けに機能拡張した品質管理モジュール、GMPプラント保全のためのモジュール、秤量器との連携モジュール、原価管理モジュールを含んでいる。

 実際に事業を進めるに当たり、GMPなどの専門コンサルティングでファーマプランニング、CSVの支援でシー・キャストと協業する体制となっている。

 今回の「AX for Pharma」は、中堅から大手製薬企業向けのソリューションであり、同社では中小規模のユーザー向けにはクラウドサービスに対応するもう一つのERPパッケージである「Dynamics NAV」向けで同様の機能を持つ製品を年内にリリースする計画だという。

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<関連リンク>:

パシフィックビジネスコンサルティング(トップページ)
http://www.pbc.co.jp/

パシフィックビジネスコンサルティング(AX for Pharma 製品情報ページ)
http://www.pbc.co.jp/product/axPharma.html

ファーマプランニング(トップページ)
http://www.pharma-planning.com/

シー・キャスト(トップページ)
http://www.c-cast.co.jp/


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