CCS特集2014年夏:化学情報協会

科学者向け検索ツール提供、構造式作図機能を強化

 2014.06.25−化学情報協会(JAICI)は、米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)の国内総代理店として科学者向け情報検索ツール「SciFinder」のサービスを提供中。ウェブベースであるため機能追加などのアップデートが随時行われており、ユーザーはいつも最新の機能を利用することができる。今年もほぼ毎月のようにアップデートされており、とくに検索時の化学構造式入力機能が大幅に改善されてきている。

 5月の更新では、パーキンエルマーの「ChemBioDraw Ultra」の最新バージョン14とのシームレスな連携が実現した。ChemBioDrawのツールバーに「SciFinder検索ボタン」が追加されており、ユーザーは普段通りに構造式や反応式を作図して、検索に使用したい部分を選択してボタンを押すと、SciFinderが自動的に作動して検索を実行してくれる。

 今春の日米の化学会で先行デモンストレーションを行ったが、反響は非常に大きかったという。構造検索では完全一致と部分構造検索の選択、反応検索では反応物か生成物かの指定が可能。検索結果は、ブラウザー上のSciFinderに返ってくるので、そのあとは自由に絞り込みや解析を行うことができる。

 そのほかにも、Javaプラグインを利用しない作図ツールをデフォルトで用意しているが、こちらも最近の更新で集中的に強化され、SciFinderの高機能をフルに生かせるようになってきた。動作も速く、とくにRグループの定義などでは操作性も優れている。

 また、解析機能としては、回答件数が2万件を超える大量の文献情報の解析に対応した。これもユーザーの要望が強かった項目だという。


ニュースファイルのトップに戻る