CCS特集2014年夏:TSテクノロジー

反応時間や生成比の予測も、受託計算メニュー強化

 2014.06.25−TSテクノロジーは、山口大学発ベンチャーの“ちえづくり応援企業”として、研究開発を目的とした計算化学支援サービスを提供。受託研究や受託計算、高性能・低価格なPCワークステーション/PCサーバーの販売など、さまざまなニーズに応じている。

 とくに、受託型の研究サービスは、個別のニーズに合わせて実施する「フルオーダー」と、あらかじめ定めたメニューに従って計算結果を返す「クイックオーダー」の2種類を用意。昨年からはフルオーダーで自由エネルギーによるキネティクス(反応速度論)シミュレーションの提供を始めたことで好評を得ているという。

 これは、化学合成の際の反応時間や生成比を求めるもの。競合反応や逆反応も考慮でき、多段階や複数の基質による複雑な反応にも対応できる。理論値による正確なシミュレーションであるため、反応データの実験値と比較検証したりすることで、重要な示唆が得られる場合もあったということだ。

 一方のクイックオーダーは、NMR(核磁気共鳴)やVCD(振動円二色性)など11種類の物性値の計算を手軽に依頼することができる。料金もわかりやすいため、リピートユーザーも増えてきている。

 また、自社で組み上げた計算機「NGX LMシリーズ」は、5月から新機種がリリースされた。Xeonプロセッサーの最新型E5/E7のV2ファミリーを搭載しており、16コアのワークステーションタイプで64万9,000円、24コアの1Uタイプで118万9,000円、60コアの4Uタイプで318万6,000円と低価格なことが特徴。旧機種との比較では、同じ価格帯で2〜3割性能が向上しているという。


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