CTCライフサイエンスが社名変更記念セミナーを開催

製薬業の経営課題をICTで包括支援、CTCグループとの連携を強化

 2014.05.17−CTCライフサイエンス(CTCLS)は15日、東京・北品川の東京マリオットホテルで「社名変更記念セミナー」を開催した。製薬企業など顧客150人を招待したほか、社員やパートナーなどを含めて参加者が200人を超える大規模なイベントとなった。同社は4月1日付で旧社名の「シーティーシー・ラボラトリーシステムズ」を新社名「CTCライフサイエンス」に変更したばかり。主要顧客である製薬業を巡る環境が大きく変化する中、これまで基盤としてきた研究開発領域だけでなく、グローバリゼーションを含む製薬企業のICT(情報通信技術)課題を包括的に解決することを目指して、親会社である伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との協調を推進・強化していくとした。

 セミナーの冒頭では、同社の横山良治社長が、「昨年、若手を中心に10年後の当社がどうあるべきかを真剣に議論した結果を踏まえ、これまで得意としてきた創薬研究領域に加えて、開発、製造、市販後、さらには基幹系の全社ICTまで、製薬業の課題を包括的に解決できる体制を目指すことにした。その決意表明が新社名に込められている。これを第二の創業と位置づけ、全社一丸となって皆さまのお役にたてるように努力する」とあいさつ。

 続けて、同社の事業方針などが説明されたほか、招待講演では、アステラス製薬からIT部門の役割として、IT投資をビジネス上の価値に還元する考え方や取り組みが紹介された。また、同じく招待講演として、神奈川県が健康医療ICT戦略の一環として推進している3つの特区戦略(ライフイノベーション国際戦略総合特区、ヘルスケア産業を育成する国家戦略特区、相模ロボット産業特区)、さらにPHR(パーソナルヘルスレコード)の取り組みとして進めているCHO(健康最高責任者)計画について説明された。その後、同社の有力パートナーとして、米ヒューメディカと米アクセルリスのソリューションに関する講演も行われた。

 新生CTCLSの事業戦略に関しては、製薬企業のターゲットがブロックバスターを中心としたプライマリー領域からスペシャリティ/希少疾患領域にシフトしてきていること、薬剤を単体で販売するだけでなくその薬剤を適切・効果的に使用するためのサービスを付加したパッケージとして提供されるようになってきたこと、2017年前後に特許失効が一巡して後発医薬品戦略の練り直しが必要になってきていること−などの環境変化をとりあげたうえで、さまざまな経営課題の解決を支援するICTソリューションを包括的に提供していくと表明した。

 そのため、海外の優れたパッケージソフトをベースにしながら、CTCグループの持つICTインフラと豊富な経験を最大限に活用していく考え。CTCはデータセンター事業で20年以上の実績があり、現在は全国に5ヵ所のデータセンターを構えている。企業向けに、「マネージドプライベートクラウド」「ホステッドプライベートクラウド」「ハイブリッドプライベートクラウド」などニーズに合わせたクラウドサービスを提供している。具体的に、CTCLSとCTCのクラウドサービスとの連携の第一弾として、セミナーの中でCSV(コンピューターシステム化バリデーション)済みのクラウド基盤を提供開始することが発表された。

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<関連リンク>:

CTCライフサイエンス(トップページ)
http://www.ctcls.co.jp/

伊藤忠テクノソリューションズ(クラウド事業のトップページ)
http://www.ctc-g.co.jp/solutions/cloudage/index.html


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