CTCがライフサイエンス子会社を吸収合併

4月1日付でCTCLSを統合、AI/IoTなどの活用推進

 2017.02.11−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10日、ライフサイエンスおよびヘルスケア分野でのビジネス拡大を目指し、100%子会社のCTCライフサイエンス(CTCLS、城田勝行社長)を4月1日付で吸収合併すると発表した。政府が医療分野でAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の積極活用を図る方針を打ち出しているため、本体との統合によってビジネス機会をさらに拡大できると判断した。医療診断や新薬の研究開発でのAI活用、遠隔医療でのIoT活用などの需要を狙っていくという。

 CTCLSは、CTCの前身である伊藤忠データシステム(CDS)のラボラトリーオートメーションシステム部としてスタートし、1989年にシーティーシー・ラボラトリーシステムズ(略称は同じCTCLS)として独立した。当初は材料科学を含めた計算化学/分子モデリングも手がけていたが、1990年代末に製薬業の研究開発支援に特化する方針に転換し、2014年4月に社名をCTCライフサイエンスに変更していた。

 統合に当たって公開された情報によると、2015年度の経営成績は、売り上げが39億5,500万円、営業利益は1億9,100万円のマイナス、経常利益は1億8,900万円のマイナス、純利益も1億8,600万円のマイナスとなっている。総資産は14億4,700万円。

 CTCLSの主要顧客である製薬・化学関連企業の研究開発部門において、今後はAI/IoTの活用が進むとみられることから、この分野に強みを持つ親会社と一体になることで、シナジー最大化とグループの経営効率向上が期待されるとしている。まずは、統合後の事業体制がどうなるかが注目される。

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<関連リンク>:

伊藤忠テクノソリューションズ(トップページ)
http://www.ctc-g.co.jp/

CTCライフサイエンス(トップページ)
http://www.ctcls.co.jp/


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