2018年夏 CCS特集:アフィニティサイエンス

創薬支援サービス大幅強化、分子記述子計算など好調

 2018.06.20−アフィニティサイエンスは、研究支援ソフトウエアの輸入販売や受託研究サービスを中心に、生命科学と材料科学の両分野に向けた各種サービスを提供。とくに、創薬研究向けのサービスを大幅にグレードアップさせている。

 同社は、京都大学発ベンチャーでビッグデータ創薬関連の技術を持つ京都コンステラ・テクノロジーズと共同で、インシリコ創薬のための受託計算・受託研究サービス「ACISS」を展開しているが、今年から新たなサービスを追加。タンパク質間相互作用を標的としたペプチドミメティックによる創薬を得意とする理論創薬研究所を加えた3社協同で「インシリコ創薬戦略コンサルティングサービス」を提供開始した。

 それぞれのノウハウを組み合わせ、顧客の創薬テーマや重点領域などの情報をもとに、標的情報や関連論文の文献調査を行ったのち、医薬品候補化合物探索プロセスにおけるインシリコ創薬技術の利活用に関する戦略立案を行う。費用は、1案件につき100万円からで、1カ月で2〜4件程度のプランを提示できるという。これを踏まえ、ACISSのサービスに結びつけることも考えているようだ。

 一方、パッケージソフトの販売では、物性予測や機械学習に利用できる分子記述子計算ソフト「DRAGON」(伊コデ社)、ファーマコフォア(薬理作用団)ベースのインシリコプラットホーム「Ligand Scout」(オーストリアのインテ・リガンド社)などが好調。インテ・リガンド製品では、高品位な3次元ファーマコフォア情報を収録したデータベースの評価も高い。

 また、5月には豪ニュークレイクス社のDNAシーケンスデータ解析ソフト「PEAKTRACE」がバージョンアップされている。NGS(次世代シーケンサー)が浸透してきている中で、サンガー法によるシーケンシングを見直す機運も出てきており、同社のソフトにはグローバルに根強いニーズがあるということだ。


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