2018年夏CCS特集:化学情報協会

研究調査時間を大幅に削減、プレミアムサービス提供

 2018.06.20−化学情報協会は、米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)が研究者向け科学情報検索ツール「SciFinder」のプレミアム版として開発した「SciFinder-n」の普及に力を入れている。昨年秋から本格的に案内を開始し、すでに実績もあがりはじめた。海外ではすでに数百社がこちらに移行したという。

 SciFinder-nは、科学情報の調査にかかる時間を大幅に短縮し、利用者が創造的な研究活動に集中できることを目的に開発されたサービス。最適な検索式を考えたり、検索結果を評価したりすることに多くの時間をかけることがなくなり、独自のアルゴリズムによって調べたい情報がズバリと提示されるように工夫されている。

 検索モードは、「物質」「反応」「文献」などに分かれているが、最大の特徴は全体を一度に網羅する「オール検索」の使い勝手の良さだ。検索自体は非常に高速でストレスがなく、回答の適合性を判断して的確な情報が上位に表示されるようになっている。また各検索モードのヒットをブラウザーのタブに分けて表示することができるため、それらを相互参照しながら調べることも容易。構造検索も、「完全一致」「部分構造」「類似構造」のすべてをオール検索することができる。

 また、過去に使用した検索式が記録されているため、同じ検索を最新データでやり直す作業も容易。カレンダーを使って以前の検索履歴を参照することも可能である。さらに、SciFinderではオプションだった「パテントパック」(特許明細書をスムーズに参照)、「メソッズナウ・シンセシス」(詳細な合成手順情報を表示)を標準機能として利用できる。

 今後の機能強化としては、ワイリーが開発した反応経路予測技術「ケムプランナー」を搭載する計画。ある生成物に対する合成ルートを予測し、反応情報からの検索結果と予測ルートを合わせて全体のスキーマを表示できる。SciFinderの豊富な反応情報を利用するため、予測能力が大幅に向上すると期待されている。


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