富士通がポスト「京」のCPUモジュールなど初公開

フォーラム会場で展示、大幅なコンパクト化実現

 2018.05.16−富士通は、17日と18日の両日、東京国際フォーラムで開催される「富士通フォーラム2018」会場で、開発中の次期スーパーコンピューター「ポスト『京』」のプロセッサーモジュールなどを公開する。「京」に使われたSPARCアーキテクチャーから変更され、ARMv8-Aアーキテクチャーに基づいて富士通が設計・製造したプロセッサーが採用されるが、実物のお披露目は初めてになる。

 ポスト「京」は2021年の運用開始を目指して、理化学研究所と共同開発しているマシン。開発目標は、(1)消費電力性能(2)計算能力(3)ユーザーの利便・使い勝手の良さ(4)画期的な成果の創出−のそれぞれを世界最高水準で満たし、他国のスパコンに対して総合力で卓越すること。

 システムとアプリケーションを協調的に開発し、世界最高水準の汎用性と、最大で「京」の100倍のアプリケーション実効性能を達成する計画である。消費電力は、「京」が12.7メガワットであるのに対し、30〜40メガワットの水準に抑えられる予定。また、ディープラーニングなど、人工知能(AI)への応用に適した設計にすることが決まっている。

 今回公開されるのは、ポスト「京」のCPUと、それを搭載した計算モジュール、専用ラックの3つ。目をひくのはモジュールのコンパクトさで、見たところ約30センチ×25センチほどの大きさであり、「京」のモジュールと比べて大幅に小さい。1枚にCPUが2個載っているが、メモリーやインターフェース系の回路もCPU上に実装されているため、これだけコンパクトに仕上がっているようだ。

 今後、さらなる詳細な情報が待たれる。




















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<関連リンク>:

富士通(スーパーコンピューター「京」の紹介ページ)
http://www.fujitsu.com/jp/about/businesspolicy/tech/k/


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