マシンデータ分析の米Sumo Logicが日本法人設立

大量ログデータの収集・分析、AWS東京リージョンからサービス提供へ

 2018.10.06−クラウドネイティブのマシンデータ分析プラットホームを提供する米Sumo Logic(本社・カリフォルニア州、ラミン・サヤーCEO)は4日、日本法人「Sumo Logic ジャパン」(ロバート・スチーブンソン カントリーマネジャー)を設立し、パートナーとしてクラスメソッド(本社・東京都千代田区、横田聡代表取締役)と国内販売代理・システムインテグレーター契約を締結したと発表した。デジタルトランスフォーメーションを推進する企業に役立つソリューションで、大量のログをリアルタイムに分析し、アプリケーションやインフラをリアルタイムでモニタリングすることができる。

 Sumo Logic(スモウロジック)は2010年に設立。PCの操作ログやネットワークへのアクセスログなど、システムから大量に出てくるマシンデータを一元的に管理し、リアルタイムに分析することで、例えば不審な操作を検出することができ、情報の漏洩や不正アクセス防止などのセキュリティに役立てることが可能。同様に、時々刻々と変化する市場データからビジネス上の洞察を引き出したりすることもできる。クラウドソリューションの開発や運用を最適化することも容易。

 とくに、最近ではマシンデータに代表される非構造化データが爆発的に増大しており、かつて1日当たりのデータ量が数百ギガバイトから数テラバイトだったものが、IoTの普及も相まって数ペタバイトのオーダーへと拡大。これだけのデータを処理し理解するために機械学習が必須となり、クラウドプラットホームの利用はもはや大前提になっているという。

 Sumo Logicは最初からクラウドネイティブで、SaaSとしてさまざまな分析機能をセルフサービスで提供できる強みがある。数百種類のアプリケーションとのインテグレーションが可能で、あらゆるマシンデータを一元的に扱うことができる。グローバルの導入実績は1,600社に及んでおり、すでに10社以上の日本企業も利用中だという。

 今回、日本法人設立に当たり、「日本のマシンデータ分析は遅れていたが、最近になって動きが速まっている。ちょうどクラウド市場も立ち上がりつつあり、このタイミングで成熟した当社の製品を提供できることは最適だと思う」(スチーブンソン氏)。年内に、アマゾンウェブサービス(AWS)の東京リージョンからサービスを提供できるようにする予定。

 日本法人設立を踏まえて、アジアパシフィックから独立した市場として日本に戦略的フォーカスを定めており、ユーザー会の立ち上げなど国内顧客との関係を強化するとともに、表示データ・出力レポートの日本語対応、マニュアルの日本語化、ユーザーインターフェースの日本語化などのローカライゼーションも進める。現在、日本法人は営業と技術を合わせて6人体制だが、年内には倍増を図る。オフィスは登記上の本社ではなく、近日移転し、新オフィスで本格的な体制を整えることにしている。



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<関連リンク>:

Sumo Logic ジャパン(トップページ)
https://www.sumologic.jp/

クラスメソッド(トップページ)
https://classmethod.jp/


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