伊藤忠テクノソリューションズがMI支援サービスをスタート

「Exabyte.io」を活用、計算結果を学習してAI予測モデル構築

 2021.7.21−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は20日、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)のための支援サービス「材料開発プラットフォーム」を製品化し提供開始すると発表した。環境負荷の低い素材や信頼性・安全性の高い素材の開発をターゲットに、電池材料や半導体を含む製造業、医療分野、大学および研究機関を中心に展開し、3年間で100社への提供を目指す。

 材料は、結晶構造や元素の組み合わせで、比重、弾性、耐久性、導電性、耐熱性、熱伝導性などの特性が大きく異なるため、経験とカンや試行錯誤による探索がメインだった。これに対し、近年ではITを活用して複数の元素の組み合わせや構造から特性を導き、性能や耐久性に優れた材料を創出するMIに注目が集まっている。

 今回の「材料開発プラットフォーム」は、ナノスケールシミュレーションのクラウドサービス「Exabyte.io」による計算科学データを利用して、材料の分子構造や特性を人工知能(AI)が学習することにより、求められた物性を持つ素材の候補を割り出すというサービス。構築した予測モデルを利用することで瞬時に物性が予測できるようになるため、材料開発の大幅な期間短縮を図ることができるとしている。

 CTCは、30年以上前から材料解析分野に携わっており、熱力学に基づくミクロ組織の諸性質に関する予測から、マクロスケールの機械特性の予測まで、コンサルティングや技術サポートを含めた材料解析ソリューションを提供している。AIビジネスで蓄積したノウハウも活用し、今回のサービスを運営していく。

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<関連リンク>:

伊藤忠テクノソリューションズ(マテリアル分野の製品情報ページ)
https://www.engineering-eye.com/category/21/index.html


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