量子コンピューターのQunaSysが日本ゼオンと資本・業務提携

材料研究プラットフォーム構築、第三者割当増資で富士通らとも

 2022.03.29−量子コンピューター向けソフトウエア開発を行うQunaSys(キュナシス)は28日、日本ゼオンと業務提携契約を結ぶとともに、第三者割当増資による出資を受けたと発表した。機械学習、自動実験、量子コンピューターなどの先進技術を材料研究・材料開発に適用。化学業界向けの次世代型研究開発プラットフォームの構築を目指していく。

 量子コンピューターの応用においては、材料シミュレーションが比較的早期に実益を得られる分野だとして注目されている。高精度な電子状態計算が求められる光反応性材料や触媒材料設計などへの適用が期待されている。一方で、実験データや計算データを適切な形で蓄積し、機械学習などの高度な解析手法を材料設計にフィードバックするデータ駆動型の研究環境が志向されているため、これを量子コンピューターと組み合わせた研究プラットフォームの構築が重要だという。

 両社の基盤技術や知見を持ち寄って研究開発環境を革新することが今回の提携の狙いで、将来的には共同で構築したデータマネジメントプラットフォームの外販や、知的財産の活用にも取り組む予定だ。

 なお、QunaSysは今回の第三者割当増資で総額12億4,000万円の資金調達に成功しており、富士通やHPCシステムズとも資本業務提携を結んでいる。

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