富士通がHPC/DA/AI融合の新クラウドサービス

DX利用課題に合わせて複合化、創薬・材料研究など狙い

 2022.04.07−富士通は6日、新サービス「Fujitsu Computing as a Service」(CaaS)を製品化したと発表した。「富岳」をベースにしたハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)と、組み合わせ最適化問題に特化した「デジタルアニーラ」(DA)、データ利活用を推進する人工知能(AI)の3つをクラウドで統合的・一元的に提供し、ハイブリッドスタイルでDX(デジタルトランスフォーメーション)課題に対応できるようにするもの。金融、創薬・遺伝子治療、材料開発、気象・防災などのアプリケーションを対象に、10月からまずは国内でサービスを開始する。来年以降、ソフトやサービスをさらに拡充し、海外展開も図ることにしている。

 今回の「CaaS」は、HPC、DA、AIの各機能を実行するハードウエアと、その上で動作するソフトウエアやサービス連携基盤、コンサルティングやチューニングサービスを用意し、ユーザーが解決したい課題に合わせて、個別のサービスを意識することなく、複合的なコンピューティング技術を利用することを可能にした。

 例えば、創薬や材料研究では、データベースから知識の分類や抽出を行うためにDAやAIによる自然言語処理を行い、候補物質の絞り込みでDAによる探索、AIによる予測、HPCを使用した計算化学を活用する。また、物質の性質を詳細にシミュレーションするためにHPCが必要になる。個々には、これまでにも利用され実績のある技術だが、CaaSではこれらを複合的な形で利用できることがポイント。将来的には、量子コンピューターの適用も計画している。

 そのほかのアプリケーションとしては、物流や配送などのロジスティクス問題、原材料の調達までも含めたサプライチェーン最適化、都市計画シミュレーションなども期待できるという。とくに、「富岳」の技術を利用したHPC環境が整っていることに加え、オンデマンドで利用できるクラウドサービスであること、利用するためのプロフェッショナルサポートが完備されていることが特徴になる。

 料金は、本格利用前の検証目的などの最小構成を想定すると、月額10万円ほどになる。なお、HPCだけの利用に限る場合、「Fujitsu クラウドサービスHPC」として切り出した形でも契約できる。

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<関連リンク>:

富士通(CaaS紹介ページ)
https://www.fujitsu.com/jp/services/caas/

富士通(クラウドサービスHPCの紹介ページ)
https://jp.fujitsu.com/solutions/cloud/hpc/


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